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ショート小説コンテスト『アンパンマン~誰の味方?~』
「アンパンマンのおかげだよ! ありがとう!」 町のみんなは帰っていった。 残ったのはいたずらでみんなを困らせ、アンパンマンにやっつけられた悪者...ばいきんまん一人だった。 「まったく、なんで毎日こんなにも悪いことを思いつくの?」 「ははっ、本... -
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ショート小説コンテスト『鎖骨~守られたい~』
鎖骨美人になりたい、北川景子、菜々緒、ローラみたいな。 くっきりとした鎖骨が左右とも水平で同じ高さにあると、とても綺麗に見える。 鎖骨が綺麗な女性は華奢なイメージがあって守ってあげたくなるらしい。 私が憧れているあの人も言ってた。 鏡で自分... -
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ショート小説コンテスト『地下鉄~同じ方向~』
改札を出た、JRの改札だ。俺が住んでいるあの田舎と今いるこの都会が同じ日本だということを不思議に思っていたが、特急に乗って外の景色を見ていたら、だんだんビルの数や高さが変化していったので、なんとなく一続きの土地なのだと理解できた。 とにかく... -
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ショート小説コンテスト『毒~保つことのできぬ若さ~』
いつまでも若くありたい、そう願う人は多いと思うが、気持ちの強さは人によって異なる。 若さへの執着が強い人ほど、生への執着も強いようだが、逆もまた同じなのだろうか。 小さい頃からテレビが好きだった。その中でも特に好んでいたのはバラエティで、... -
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ショート小説コンテスト『靴下~足元から元気を~』
新しい配属先でも支店長を務めることになったが、みな優秀なので仕事も大きな問題なく進められるだろうと思った。 一つだけ疑問があるとすれば、窓口に座りお客様の応対をしている女性だ。仕事は丁寧でミスもほとんどない。 靴下が恐竜のイラストでなけれ... -
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ショート小説コンテスト『麒麟~村の発展~』
あるところに、貧しい村がありました。 多くの人が野菜や麦を作り、自給自足をしている村です。 その村をもっと発展させようと村長は考えました。 「お酒を造って、この村の名物として売り出そう!」 遠くの国では麦を使ったお酒が人気らしく、この村でも... -
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ショート小説コンテスト『一生懸命〜道化〜』
『かんぱーい』 勢いよくジョッキを傾けて、喉を鳴らしながら大きな音を立てて飲む。 「いやあ、みんなで飲むお酒は格別に美味しいですねえ!」 わざと大声を出してみる。考えてみたら仕事中はこんな声は出してはいない。 俺の勤める職場では一年に4回ほ... -
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ショート小説コンテスト『向日葵〜お互いに向き合って〜』
「財布、携帯…と、そろそろいかなきゃ」 リビングに飾ってあるひまわり畑の写真をもう一度見てから家を出る。一緒に住む彼は、今頃リハーサル中だろうか。 私の彼は役者として活躍している。テレビに出ることはほとんどないが、お芝居が好きな人達の間では... -
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ショート小説コンテスト『黒のTシャツ~ずっと一緒~』
毎日肌に身に着けるのは黒のTシャツだと決めていた。決めていたというよりも、選んだり考えたりすることが面倒だったので、いつも同じお店で同じ黒のTシャツを買っていた。白のTシャツなんて根暗で偏屈な俺には似合わないと思って着なかった。そんな俺は... -
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ショート小説コンテスト『とんかつソース〜わずかな女子力〜』
普通のOLならばとっくに自宅へ帰ってお風呂に入り、ベッドの中にいるだろう。 しかし普通じゃないOLの私はこの時間も仕事をしている。 デザイン事務所で働くことがこんなにも大変だったとは…毎日何かの納期に追われていて、終電で帰ることができれば良い方... -
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ショート小説コンテスト『梅雨〜仕分け会議〜』
議長「それでは来年度の降水量仕分け会議を始めます」12ヶ月『よろしくお願いします』議長「来年度の予定降水量は1700mmとなっています。これを12ヶ月で分配していきたいと思います」12ヶ月『はーい』議長「まずは10月」10月「紅葉狩りなどバス旅行... -
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ショート小説コンテスト『壁~意外と簡単に~』
季節は春、といっても桜は散ってしまった5月だ。父親の仕事の影響で片手では数えきれないくらい転校を繰り返している。どうしてこのタイミングで、などと父親に尋ねたとしても「仕事だから」としか答えてくれないのだから私にはどうしようもない。 今まで... -
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ショート小説コンテスト『商店街〜走るには最適〜』
持っていた切符を駅員に渡した。未だに有人改札なのは変わっていない。何年振りだろうか、都会に就職してからは一度も帰ってきてないはずだ。俺は高校時代まで過ごした田舎に戻ってきた。 せっかくなので、辺りを歩いてみる。中学校では夏休み期間にも関わ... -
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ショート小説コンテスト『角(つの)〜私欲のために〜』
あるところに悪魔が住んでいました。悪魔の仕事は、山のふもとに暮らす山羊たちから角を奪い取り、人間に売りとばすというものでした。昔からサイの角が漢方薬に使われるという言い伝えはありましたが、山羊の角もその当時の難病が治る特効薬とも言われて... -
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ショート小説コンテスト『水槽〜支配している〜』
水槽の魚が好きだ。 海の魚は自分で餌を獲り、自分の好きなように泳ぐ。。 それに対して水槽の魚は、私が自由に餌をやり、私が決めた範囲だけで泳ぐ。 この透明なガラス箱の世界を支えている、いや、支配している実感が得られるのだ。。 私は水槽の魚達が... -
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ショート小説コンテスト『鳥居〜闇と光〜』
鳥居、それは日本の神社の使いであるニワトリが休む場所であった。 それ以外にも結界として神様に近づく悪しき者を拒むこともしていたそうな… 俺の名前は米田啓太郎。どこにでもいる中学二年生だ。ちなみに彼女はいない。 しかしこれは単なる表の顔に過ぎ... -
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ショート小説コンテスト『オプション〜より豊かな生活を〜』
あるところに案内所があった。前世と来世を繋ぐその案内所には、豊かな生活を求めて多くの生き物が集まっていた。そこへ人間の男として産まれる予定の者がやってきた。 「ここはなんだ?」「転生案内所です。来世での生活がより良いものになるよう、事前に... -
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ショート小説コンテスト『ホールケーキ〜5歳児の発想〜』
今日は息子の誕生日。せっかくなので、5歳になった息子と二人でケーキを作ることにした。丸いスポンジを敷き、息子に生クリームを塗ってもらうと、真っ白な土台が完成した。私がイチゴとろうそくの配置を考えていると「あれもぼくのケーキみたい!」と息... -
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ショート小説コンテスト『美女〜時空を超えて〜』
司会「時空を超えたミスユニバース。第一回は2016年の日本へ世界三大美女のみなさんにお集まりいただきました。」 観客「パチパチパチ…」 司会「まずはエントリー№1クレオパトラさんです」 クレオパトラ(以下:ク)「わらわはクレオパトラ7世、紀元前の... -
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ショート小説コンテスト『おなら~小さな世界の中で~』
6×6に学習机が並べられた教室。 私は一番後ろ、左から3番目の席で化学の授業を受けていた。 黒板とノートを繰り返し見るという首の上下運動を繰り返す。 チョーク、シャープペンシルの音だけが聞こえる教室。 突然、ブッと短い音がする。 その瞬間に授... -
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ショート小説コンテスト『札束〜正しい使い方〜』
目を開けても辺りは薄暗くてほとんど何も見えなかった。部屋の中は静かだった。 頭がクラクラする。私は自宅へ帰る途中で誰かに襲われたのだった。 意識がなくなる直前、ガーゼを持った白い手袋が視野に入ったきたことを思い出す。 早くここから出ようと思... -
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ショート小説コンテスト『白のセーター』
白、みなさんはこの色からどのような連想をしますか? 清潔、清純、純粋、おそらく良いイメージをお持ちの方が多いと思います。 色の力は不思議で、服やアクセサリーなど白い物を身に着けている方は、それだけで好感度が上がるのです。 私はその中でも白の... -
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ショートショート『アイドル』
私は”アイドル”を演じています。 みなさんがお金を払い、会いに来てくれる理由は 私が”アイドル”という特別な役割を担っているからです。 実際のところ、私にお金を払ってまで会いにくる価値があるのでしょうか。 最近ではファンと親密な関... -
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くまモン頑張れ小説『丸くて赤いほっぺ』
その日は全国各地で大雨・暴風警報が出されており、影響は地震で被害を受けた熊本県にも現れていた。そんな中で被災者のために鹿児島から焼き芋屋さんがやってきていた。 「おねえちゃん、さむいね」 「そうだね、もう少しで焼き芋が食べられるからね」 「...
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