『殺人出産/村田沙耶香』

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『コンビニ人間』を読んで村田沙耶香さんの他の作品も読んでみたいと思って買った。

百年前、殺人は悪だった世界。だが今では10人産んだら、1人殺せる。
時代の変化に伴って、子供は人口受精して産むものになり、セックスは愛情表現や快楽のためだけの行為となった。偶発的な出産がなくなり、人口が極端に減少したため、海外から「殺人出産システム」が導入された。10人産んだら一人殺せるのだ。
それからは殺人の意味は大きく変わり、それを行う人は「産み人」として崇められるようになった。
ちなみにこの世界で殺人を犯した者は「産刑」といった最も厳しい罰が与えられ、男女ともに(男性は人工子宮を埋め込まれ)一生牢獄の中で命を産み続ける。

主人公の育子は普通の会社員だった。彼女には10代で「産み人」となった姉がいた。蝉の声が響く夏、姉の10人目の出産が迫る。

「生」と「死」を一緒にしてしまう制度などを思いつく村田さんを羨ましいと思った。
この物語では主人公の同僚が「産み人」によって殺される。
主人公を産み人にするのではなく普通の会社員にさせることで、殺す側(産み人の姉)と殺される側(同僚)のどちらの視点とも書けるのだと気づいた。

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コメント

  1. アマン より:

    凄い設定を思いつく人だなぁー。

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