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『私の消滅/中村文則』

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私が消滅しそう

1週間で体重が5kgも減ってしまい、「あ、これ、消滅していしまうんじゃないだろうか…」と思ったところから、この本を読むことを決めた。

内容の紹介

このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない――不穏な文章から始まる手記が導く先は、狂気か救済か。

BOOKSデータベースより

ふざけている場合じゃない

体重が減って消滅する、
とかふざけていられる物語ではなかった。
 
私は本当に私であるのか。
身分証明書のようなちっぽけなものでは
自分自身の証明にもならない。
かといって自分を証明する術など何もない。
この人生も誰かにコントロールされて生きているのかもしれない。
そんなことを考え不安になり、
だからと言って何もできない無力さを感じる。
 
冒頭の文章が太字だったり、途中は斜め文字だったりと、
文章の内容だけではなく、字体でも不安感を煽ってくるのは興味深かった。

作品の考え方は夢野久作の『ドグラマグラ』に近いと思う。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

    • アマンさん
      なりかわりものなんですけど、それはどういう目的で行われたのか…物語の中盤でわかります。
      どういう発想からこの物語を思いついたのか気になります。

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