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ショート小説コンテスト『梅雨』感想

雨の憂鬱さによって行動力が奪われてしまった男の日常が書かれている。
それぞれの段落の「外は雨が降っている」という言葉で、最初に戻るような、終わりなく永遠に繰り返されるような感覚に陥りそう。

二段落目の「とりあえずシャワーでも浴びようか。まあとりあえずスマホでもいじろう」では家の中でも行動できない、行動範囲の狭さが表現されている。
またこの短い文章の中で「とりあえず」を繰り返している。「とりあえず」を頻繁に使う人間は、何かにつけて防衛反応が強く、自信のない人間らしい。この主人公も雨の影響で積極的に行動をする自信がないのかも…

そういえば、僕の地元は石川県なのだけど、石川県もなかなかに年間降水量の多い土地だ。
毎日のようにねずみ色の空を見ていて、2、3日に一回くらいの頻度で雨が降っている(「弁当忘れても、傘忘れるな」という格言があるほどだ)
石川県に生まれた人間はそれほど気にしていなかったが、大学進学で石川県にやってきた妹の友人は「毎日天気が悪い、鬱になりそう」とまで言っていたほどだ。
それだけ、雨の力は強く、人の行動力を奪ってしまうものなのだ。

梅雨の特性を活かそう、「この時期にたくさんの雨が降る」ということに焦点を当てて書こうと考えた。たぶんそのときに蓮舫さん?をテレビで見たかなんかで「仕分け」を思いつき、降水量を仕分けることにした。
実際に月別降水量を調べたら、一番が9月で二番が6月だった。
話のオチを6月に持っていきたかったので、その前の順番に拘った。
わがままな12月を6月の直前に持っていき、事前に司会者を怒らせておいた。

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