テレビのニュース・アナが、だしぬけにおれのことを喋りはじめた―「森下ツトムさんは今日、タイピストをお茶に誘いましたが、ことわられてしまいました」。続いて、新聞が、週刊誌が、おれの噂を書きたてる。なぜ、平凡なサラリーマンであるおれのことを、マスコミはさわぎたてるのか?黒い笑いと恐怖にみちた表題作、ほか『怪奇たたみ男』など、あなたを狂気の世界に誘う11編。
cestaで行われた『作家による読書会』で「筒井康隆(の作風)に似ている」と言われたので、読んでみたかった。
本屋さんで見つけて、帯には「筒井入門なら絶対コレ!」と書かれていたので買ってみた。
筒井ファンお馴染みのブラックユーモア「いつもの、あの毒」が楽しめるらしい。
表題作「おれに関する噂」では思いっきりマスコミの批判をしている。
実際に読んでみて(文章のレベルを抜きにして)何となく似ている気がした。
筒井康隆の小説を読んで、星新一を連想したのだけど、それは二人とも日本SF初期の功労者で、初期の日本SF界というのは狭い社会で、深い繋がりを持っていたらしい。
僕の作品が筒井康隆と作風が似ていると言われたのは、ショートショートを書くために、星新一の作品をたくさん読んで、日本初期のSF作品の影響を受けていたためかも知れない。
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは。
サイト徘徊させていただきました。
充実してますね!
意思が伝わります。
筒井康隆、七瀬三部作なら好きかも。
懐かったので、ここにコメw
くらりさん
ありがとうございます!
まだまだです。まだまだたくさん書きたいことがあるので…
七瀬三部作、知らなかったので調べましたが「七瀬ふたたび」「家族八景」「エディプスの恋人」の三部作のことなんですね。機会があれば読んでみますね。