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ショート小説コンテスト『とんかつソース』感想

むさくるしい男性ばかりの会社で、少しでも女子らしいことをしようとするOLと、それにちょっかいをかける先輩の話

はじめに「とんかつソース」とは何か、ウスターソースとの違いは何かを調べてみた。
ウスターソース:野菜や果実の繊維質が少ないので、サラリとして口当たりとほどよい辛さが特徴
とんかつソースと:果実を多く使用しており、繊維質も多く含まれ、トロリとしたソフトな口当たりが特徴
つまり、とんかつソースの特徴は甘さと粘度(とろみ)である。
(※ちなみにウスターソースととんかつソースの間が中濃ソース)
というわけで、ソースの甘さに着目して「甘さ→無理やりでも女子っぽい感じに」と持っていくことにする。

自分の中では「午前3時の無法地帯」のイメージである。

追加で「とんかつDJあげ太郎」を思い出した。
とんかつ×ソース、だけでなく、キャベツ×ソースの組み合わせも大事だと考える。

とんかつにとんかつソースをかけるのは安直だと思い、キャベツにかけて食べさせた。
その前にキャベツを単体で食べさせたのは、とんかつソースをかけたときとの比較をするためだけではない。とんかつソース内の野菜の甘味について書く前に、キャベツ単体で食べてソースになる前の野菜の甘味についても書きたかったから。

ちなみに、この二人は特に恋愛に発展する予定はない。

 

すぐにキレてしまう男の話。
とんかつソースは苛つく原因の道具で使われている。

男は「あそこは家庭環境が悪いから仕方ないよって同情ぐらいはされてたかもしれないけどな。」と遺伝だから仕方がないと周りも思っていると考えている。

最後のシーンでは、白のスニーカーを買っている。
白は新しさの象徴、スニーカーは出発を意味しているのだろうか。
家を出て、新しい生活が始まることを伝えていると考えられる。

最後の「食卓の上にはとんかつソースがある。」というシーン、同棲する彼女がとんかつソースをぶちまける想像ができる。生活苦しいのに、マヨネーズやしょうゆよりもとんかつソースの方が食卓に並ぶ優先順位が上なのだろうか。だとしたら味の好みは遺伝しているのかも知れない。

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