2016年8月– date –
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企画
ショート小説コンテスト『黒のTシャツ~ずっと一緒~』
毎日肌に身に着けるのは黒のTシャツだと決めていた。決めていたというよりも、選んだり考えたりすることが面倒だったので、いつも同じお店で同じ黒のTシャツを買っていた。白のTシャツなんて根暗で偏屈な俺には似合わないと思って着なかった。そんな俺は... -
企画
ショート小説コンテスト『とんかつソース〜わずかな女子力〜』
普通のOLならばとっくに自宅へ帰ってお風呂に入り、ベッドの中にいるだろう。 しかし普通じゃないOLの私はこの時間も仕事をしている。 デザイン事務所で働くことがこんなにも大変だったとは…毎日何かの納期に追われていて、終電で帰ることができれば良い方... -
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ショート小説コンテスト『梅雨〜仕分け会議〜』
議長「それでは来年度の降水量仕分け会議を始めます」12ヶ月『よろしくお願いします』議長「来年度の予定降水量は1700mmとなっています。これを12ヶ月で分配していきたいと思います」12ヶ月『はーい』議長「まずは10月」10月「紅葉狩りなどバス旅行... -
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ショート小説コンテスト『壁~意外と簡単に~』
季節は春、といっても桜は散ってしまった5月だ。父親の仕事の影響で片手では数えきれないくらい転校を繰り返している。どうしてこのタイミングで、などと父親に尋ねたとしても「仕事だから」としか答えてくれないのだから私にはどうしようもない。 今まで... -
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ショート小説コンテスト『商店街〜走るには最適〜』
持っていた切符を駅員に渡した。未だに有人改札なのは変わっていない。何年振りだろうか、都会に就職してからは一度も帰ってきてないはずだ。俺は高校時代まで過ごした田舎に戻ってきた。 せっかくなので、辺りを歩いてみる。中学校では夏休み期間にも関わ...