『掃除の時間に我慢できなくなって女性器の名称を叫んでしまった』

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性教育の授業があった

小学5年生のとき。
黒板に貼られた女性の身体のイラストを
なんとなくぼんやりと覚えている。
「恥ずかしい、直視できない」という感情。
「ここで堂々としている方と変に思われる」
とさえ思っていた。
そんなときでもKは授業の中心にいた
 
 

転校生のK

Kは強い発言力を持っていた。
彼が転校してきたのは2年生のとき。
先生の質問に誰よりも早く答え、
その受け答えがとても堂々としていた。
すでに二乗とか知っていたし(公文)
あと体操をやっていたり。
まあ、なんというか田舎の学校に
「なんかすごいやつきた」という感覚。
(どこから転校してきたかは知らない)
 
なんとなくKが苦手だった。
転校してきた一人の生徒に授業を
コントロールされていることへの恐怖か。
別に自分が何かしたいわけではない。
1年生の頃は多くの生徒がおとなしく、
先生が指名しないと発言しなかったのに。
自ら発言するKが来てからは、
Kを中心に授業が進んでいたようで。
平穏を壊されたような気がしたのかも。
 
 
5年生の頃には、
Kはクラスの奴をイジるようになっていた。
男女問わず変なあだ名で呼んだりしてた。
私も変なあだ名で呼ばれたこともあった。 
 
(Kだけの問題ではないと思うけど…)
一度担任が生徒全員に紙を配って
「呼ばれたくないあだ名」を書かせ、
それを全て黒板に書いて
「今後このあだ名で呼ばないこと」とした。
 
女子はわりとちゃんと書いていたけど、
私含め気の弱い男子数名は、
その場でKにお願いされたりして、
あだ名を書かずに紙を提出した。
(ちゃんと苦手な理由あったわ)


 
 
断っておくと、Kとは仲が悪いわけではない。
他の友人を含めて遊んだこともある。
(中学3年生のとき、ゲーセンに一度だけ)
成人式の後に電話がかかってきて
「今から中学の同級生数人で遊ばないか?」
と誘われたりもした(遊んではない)
 
 

放課後は掃除の時間

30人の生徒を5グループに分け、
毎週ローテーションで場所を替える。
(あとは視聴覚室とかトイレ)
私とKは同じグループ。
その週は自分たちの教室の掃除。
教室だけ2グループで行っていた。
 
私は箒で掃き掃除をしていた。
いや、箒を持っていただけかも。
頭の中はさっきまで行っていた
性教育の授業のことでいっぱいだった。 
色々な情報が入っているというより、
「女性器の英語名称」を知ったことで、
それしか考えられなかった。
口に出して言ってみたいと思っていた。

 
軽々と言ってはいけない言葉なんだ、
と知りながらも頭の中は同じ単語で
いっぱいになり、パンク寸前だった。
 
同じ教室内には数名のクラスメイト
ガチャガチャ音を立てて机を運んでいる
そばには同じく箒を持つKもいた。
  
 

勝手に声になっていた

何かきっかけがあれば漏れてしまう、
そんな感じがしていた。
それがなんだったか覚えていない。
廊下でふざけた生徒が大声を出したのか、
教室の誰かが運んだ机の置いた瞬間か、
それとも窓の外のカラスが鳴いたのか。
 
 
口にしないように注意していたのに、
掃除に意識が向いてしまったからかも。
いずれにせよ、私はその言葉を声に出していた。
 
最初の一字はそこそこ大きな声だった。
真面目に校歌を歌うときくらいの大きさ。
声に出している自分に驚いていたと思う。
急に恥ずかしくなったのか、
小さな声で2字目以降を発した。
それなら一字目で止められたらいいのに。
ブレーキはかけられなかった。
  
騒がしい掃除の時間。
ただ一人、私の叫びを聞いていたのは
そばで同じく箒を持つKだけだった。
 
 

大事にはならず助かる

Kはかなり驚いていた。
状態を受け入れられない様子。
これ以上何も守る物がない私は、
何事もなかったように掃除を再開した。
戸惑いながらKも掃除を続けた。
 

それから中学卒業までの間に
Kは何度か他のクラスメイトの前でも
「白川は、○○って叫んだもんな」
と笑いながら言うことがあった。
でも、その話が全体で広がることはなかった。
周りに伝えることを目的としておらず、
私が近くにいるときに、私にだけ聴こえる程度の
話し声だったことも関係していそう。
 
それか単純に他のクラスメイトが
私に興味がなかっただけかも知れない。
 
言われたのも5年間で3回ほど。
こちらはKと一緒の5年間ずっと
いつ揶揄われるのかヒヤヒヤしていたが、
振り返ると思ったよりも少なかった。
 
 
 



 

ADHDの特性から考える

これは明らかに「衝動性」だろう。
「言いたいことを我慢できず言ってしまう」
頭ではダメとわかるけど、我慢できない。
 
前回の悪口と症状が似ている。
『初対面の同級生に悪口を言って知らないうちに嫌われていた』
 
今回は自分が口にしたときに
「しまった」とか「Kに見られていた」
などの感情がセットであったので、
このことは覚えていたんだと思う。
(悪口を言った記憶ないの本当に良くない)
 
今回の場合、異なる部分は
「軽々と口にしてはいけない言葉だ」
と一度ブレーキが掛かったこと。
それでも結局声に出してしまったけど。
 
 
 

一つだけ「不注意」から考える。
ADHDは注意力の分散が苦手だ。
頭で何か考えながら、別のことをしたり。
 
今回の場合は「掃き掃除」を中断してまで、
「名称を言わない」に注意を全振りしてた。
でも「掃き掃除」を再開したことで
目の前のゴミに注意が向いたため、
「言わない」への注意がなくなって、
頭の中の「言いたい」が止められなかった。
みたいな考え方もできる。



『ADHDと思われる症状のリスト』はこちら

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