誰かが「ボルタンスキーを観に行きたい」
とtwitterでつぶやいていて、
調べてみると面白そうだったので、
国立新美術館へ行くことを決めた。
ボルタンスキーは
集団や個人の記憶、宗教や死を
主題として作品を制作している。
下の二作品は撮影OKだったもの
特に印象に残ったものだけ残した。
『ぼた山』はたくさんの黒い服が
積み上げられてできた山だ。
一枚一枚を見分けることは難しい。
『発言する』は木の板に黒いコートを
かけただけの簡単な人形で、
目の前に立つとスピーカーが反応して、
死について問いかけてくる。
『怖かった?』『祈ったの?』など
8体ほど立っており、異なる質問をしてくる。
『ぼた山』と『発言する』のどちらも
作品に服が使用されている。
『ボルタンスキーにとって服や身体は
主体を指すオブジェである』と書かれていた。
『ぼた山』の場合、
元はそれぞれ独立した黒い服だったけど、
積み重なって山になったことで、
一つ一つ別の物として認識しづらい。
ただのかたまりとなっている。
あと山っていうのがいい。
どの位置も均等に積み上げられていたら、
「山だ」とは思わないだろうし、
一つ一つの黒い服の個性が消えにくそう。
『発言する』の場合は、
シンプルな人形に問わせることで
無駄な物を排除して、鑑賞者が純粋に
死について考えさせることができる。
気にいったのでポストカードを買いました。
すごく面白かったと感じた。
その理由はなんだろうか、
伝えたいことが理解できる作品が
他のアーティストより多かったから?
それは良いことなのか?
自分で考えることは放棄していないだろうか?
なんて余計なことを
終わってから考えていたんだけど、
なんだかんだ気に入ったので、何度か観たい。
今回は一人だったので、次は誰かと
「あれはなんだ?」「あれは好き・嫌い」
なんて終わった後に話し合いたい。
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