―青年エドウィン・ドルード(壮一帆)は婚約者ローザ(平野綾)と結婚をしたら、エジプトに引っ越して起業しようと計画していた。しかし、エドウィンの叔父でローザを秘かに執着的に愛するジャスパー(今拓哉)、同じくローザに一目ぼれしたインド出身の青年ネヴィル(水田航生)、そしてローザといわくがありそうな阿片窟の女主人パファー(保坂知寿)など、様々な人物の思惑が入り乱れ、彼らの周りには不穏な空気が漂っている。
外は荒れ模様のクリスマスの夜、ジャスパー宅にエドウィンとローザ、ネヴィルと双子の姉妹のヘレナ(瀬戸カトリーヌ)、牧師のクリスパークル(コング桑田)が集まる。案の定、エドウィンとネヴィルは言い争いになり、嫌な雰囲気を残したままパーティはお開きに。すると翌朝、エドウィンが行方不明になっているという報告が。エドウィンはネヴィルに殺されたのだと主張するジャスパーと市長のサプシー(山口祐一郎)。しかしネヴィルは犯行を真っ向から否定。ローザもエドウィンが死んだとは認めたくないと悲嘆にくれるが―。
チャールズ・ディケンズはここまで書いて亡くなってしまった。
ここから先の結末を観客が決めるという、観客参加型の異色コメディ・ミュージカル。
二部の途中で行われる投票によって観客が事件の犯人を決めるのだ。
それ以外にもそれ以外にも犯人に迫る探偵役や、ハッピーエンドで終わるためのカップルも観客の拍手の大きさで決めていた。
劇団四季の「リトル・マ-メイド」を観て以来、お芝居を観に行きたい気持ちがあった。
患者さんにお芝居好きな人がいて「もし初めて行くなら知っている人がいた方が良いよね」と教えてもらって行ってきた。
知っている人、である声優の平野綾さん(らき☆すたの泉こなた、涼宮ハルヒなど)に会いたい気持ちもあった。
開演前から若手劇団員が一階席、二階席それぞれに一人ずついて、お客さんに話しかけていた。直前には諸注意を漫才みたく説明していた。その他にも拍手の練習をしたり、ウェーブをやってみたりと、会場に一体感を持たせて楽しむ準備がしっかりされていた。
第一幕では新しくキャストが登場するたびに座長が役者を紹介していた。
紹介だけでなく、役者のボケに座長がツッコミを入れるため舞台に何度も出てきていたけど、それを含めてのミュージカルで、流れが切れる感じはしなかった。
会場が名古屋ということで、観客を喜ばせるために、キャストがしゃちほこ、ナナちゃん人形、シロノワール(?)のモノマネをしていた。コング桑田さんがドアラの耳をつけてくれて面白かった。
舞台の後方でオーケストラが演奏をしていた。
お芝居の流れによって、何度も急に演奏を途中で止めたりしていた。指揮者にはキャストの演じている声は聞こえていたのだろうか。ミュージカルでのオーケストラ指揮者は必要以上に考えること多そうだ。
最後の挨拶で、舞台後方の真ん中から一人ずつ前へ歩いてくるとき、照明によって光のカーペットが敷かれているようで素敵だった。
座長による締めの挨拶の言葉「今回の劇によって、少しでもみなさんの人生が潤って頂けたら嬉しい」
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