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ショート小説コンテスト『ひまわり』感想

『向日葵~原色とモノトーン~』黒川洸太郎

父親が死んで母親と二人暮らしの主人公が、奇麗だと言われる向日葵と腐り果てた向日葵を見て、弱者の犠牲の上で成り立つ世界の真理を感じる。父親が死んでから、母親の向日葵のような笑顔を取り戻すと誓ったが、皆が奇麗と言う向日葵を奇麗と言えない自分のままでは何も変わらないと理解している。

「そこからばい菌が入り、どんどん黒くなり、腐り果てていく未来をイメージした」
という描写は、父親の死を表現しているのだろうか。

サブタイトルは「原色とモノトーン」
原色として書かれている青、黄、緑は空と向日葵の色だろう。
モノトーンは、それを純粋に奇麗だと言えない主人公の冷めてる感情のフィルターを通してみた視界のことか、それとも黒ずんだ向日葵のことか。

向日葵園ではしゃぐ奴らがいる年齢で、「具現化」や「真理」という言葉を使いこなせるのは語彙力が高すぎる。死んだ父親の代わりに母親と一緒にいてやろうと考えて、家にいることが多くなり、本を読むようになったのか…

 

 

『向日葵~お互いに向き合って~』白川湊太郎

それぞれの思いを込めて向日葵の花束をプレゼントする恋人の話。

調べてみると向日葵には7つほど花言葉があり、その中で「(雲の上の人に対する)あこがれ」「(恋人へのプロポーズに)あなただけを見つめる」を使用した。

花言葉があるにしても、プロポーズに向日葵の花束を渡す理由としては弱いかと思い、「初めてのデートでの思い出の場所」という設定を加える。そのために物語の冒頭で向日葵畑の写真が飾ってあるシーンを追加した。

途中の「花の儚さが…」の部分は特に必要はなかったか。

花言葉だけではなく、「向日性」という面白い性質があるので、それも使うことにする。
始めは「(人気役者として)輝く彼の方を向く女性」だけだったが、書いている途中で「スポットライトを浴びる役者」も向日葵のようだと気がついた。

 

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